海外研修レポート2012
ＶＡＮ ＣＯＵＮＣＩＬ松本店アートディレクターの阪本なほと申します。
私は今回、5/21～28日の1週間初めてアトランタ研修に参加させていただきました。
現在、ＶＡＮ ＣＯＵＮＣＩＬサロンは全国で42店舗ございます。
ムゲングループでは、長野駅前店、東和田店、松本店の３店舗を展開しています。
本拠地はアメリカジョージア州アトランタにあり、今では、アトランタ、マイアミで店舗展開しており、日本にもパートナーシップを広げ、合わせて50店舗になり、従業員数もアメリカでは約300人勤務されています。
中でもバックヘッドの本店は大規模なサロン。面積500坪以上の大きな敷地にカット、カラーリスト、合わせて50名。マネージャー、フロントが20名という、アメリカでも珍しいほどの大きなサロンです。
近年では全米ヘアサロンの優秀サロンTOP30に選ばれており、有名人やセレブの顧客も少なくはない。マライア・キャリーを始め、マンディ・モア、ジェニファー・アニストン、ハリソン・フォード、リッキー・マーティン、ジュリア・ロバーツなど他にも多数の有名人顧客を持っているサロンです。
日本のサロンとの違いを感じたのは、日本では、まだ数少ないのですがアメリカではカラーリストと言ってお客様のカラーを専門に担当するスペシャリストがいます。アメリカの80％以上の方はカラーをしているので、カラー専用のブースやカラー専用のシャンプー台も用意されています。
中でも一色で全体を染める方は少なく「ウィービング」といって髪を筋状に取り違う色を入れていくサロンだからできるデザインが多くみられます。
くせ毛の方は多いのですが、日本人のくせ毛のように広がる髪質ではないため、カットのみで、パーマをかけているようなデザインをしたり、ブローでツヤが出せる髪質が多いので、パーマをかける方はほとんどいません。
その代わり、カラーで動きや立体感を出したり、色でオシャレを楽しむ人がとても多いです。
さきほどのカットについては「ブラントカット」といって、簡単に言えば切りっぱなしの状態で日本人の髪質とは違い、すいて軽くすることがほとんどありません。
それでもブローをするとなじむ髪質をしています。
また、クセが出てもキレイなスタイルになるように考え、カットをすることを心がけているそうです。
これが実際に学んできたときの風景です。
教えてくれた方はショーンです。
皆さん、ビダルサスーンという言葉を聞いたことがありますか？
アメリカでは、そのサスーンカットが多く、細かく丁寧にカットする姿をまじかで見てきました。
このロングのモデルさんは、もともとくせ毛さんです。
ブローをしてもしなくても決まるカットがいいという要望でした。
今回はブローをしていましたが、癖のある方でも広がらず、こんなにツヤがでる髪質でした。サラサラでやわらかかったです。
アメリカでは先ほど紹介したカラーリストが、カットの前にデザインに合ったカラーをします。
この時も、このモデルさんはブリーチでもなかなか明るくならない特徴をいかし、色の濃い物にしたそうです。
日本ではカットをしてからデザインの為のカラーをすることが多いので、不思議な感覚でした。
これらの「カラーリスト」と「スタイリスト」はデビューする前からどちらになるかを自分で選び、決めます。
そしてデビューできたら「ニュータレント」という、デビューしたてのスタイリストが集まるサロンでより学び、ランクアップをした後にVANマイケルサロンでスタイリストになれます。
そのためにニュータレントではランクアップを目指して頑張っている人がたくさんいました。
そして、メイクブースも用意してあり、ランニングをした方が眉毛だけ直しに来られることもあるようです。
また、髪の毛に必要なものは美容室で購入します。
買い物の間にシャンプーやトリートメントだけを購入していくお客様も見かけました。
今回、私が感じたことや学んだことは、サロンのスタッフはもちろん、お客様や、街を歩く見知らぬ人たちも目が合うと、やさしく微笑んでくれました。
サロンのスタッフはいつも笑顔で、やりたいことを楽しんでやっている姿を見て、言葉は通じなくとも「表情や動作１つで安心感が得られるんだ、私も積極的に話しかけてみよう」と思えるようになっていました。
これは、アメリカも日本も共通で大切なことだと感じました。
いつもご来店くださるお客様も、初めてご来店くださるお客様も、笑顔で目を見て、名前を呼ばれて挨拶をされたら、きっと嬉しいと思います。
そして笑顔になったお客様を見たら、私たちスタッフも同じように嬉しく、美容師をいう職業に就いて良かったと心から感じることができると思います。
今回、技術の勉強とともに、たくさんの人のやさしさにふれて来ました。
この経験を活かし、人と人とのつながりをずっと大切にしていきたいと思います。