美容師として人として大切にしている考えやプライベートを語っていただく連載企画「美容師PICK UP」。一人ひとり魅力にあふれた美容師と美容の楽しさをつないでいきます。
目次
美容師プロフィール
津田 明さん
MAKIRA Hair Salon
hair designer/owner
美容師歴20年以上。長野県岡谷市に2014年、自身の想いをカタチにしたプライベートサロンをオープン。その2年後に現在の店舗に拡張移転。変わらぬ想いと、確かな技術力・デザイン力で多くのファンを持つ。オーナーでありサロンワーカーでありながら、アーティストとしての顔を持つ津田さんに「センスの身につけ方」について伺いました。
どんな経験が、今のヘアデザインやお店づくりに活かされていますか?
学生の頃から海外に憧れ、ロサンゼルスやニューヨーク、ロンドンやフランスなど長期休暇があれば行っていました。日本にはないファッションやカルチャー、流行やルールにとらわれない「個性的で自由な世界観」こそが、今のヘアデザインやお店づくりの原点となっています。
どんなコト・モノにインスピレーションを受けることが多いですか?
本が私のデザインソースです。ファッション、建築、アート、トラベルなど…さまざまな本を見ています。また、自分の青春時代90年代に流行っていたファッションや音楽、カルチャーが好きです。今のトレンドと融合すると創造力を刺激する新たなデザインが生まれます。休日に美術館やカフェなどに行き、ゆっくりとした時間を過ごしていることも大切ですね。
写真家やデザイナーなど、特に好きなアーティスト教えてください
コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)のデザイナーであり社長の川久保玲さん。
いつの時代も、どんな時代も、ファッションの力を感じるとともに、刺激的で常に飽きさせない毎シーズンのコレクションをいつも参考にしています。またヘアメイクも独創性があり、ヘアデザインのひとつのヒントになっています。
津田さん流ファッションへのこだわりは?
昔に比べると、いい意味でファッションの幅が狭くなっているように感じます。流行ばかりではなく、良いものをずっと着るようになりましたね。お客さまは美容師のファッションや髪型を楽しんでいると思います。だからこそサロンワークでは、色々なファッションをするように心がけています。
サロンスタッフには、どんな教育をされているのでしょうか?
基本的に、自由です。新しいスタッフが入社してくると自然とまわりのスタッフやお店の雰囲気に洗練されて気づけば良い人材になっています。もちろん、技術とデザインの基本はしっかり教えますが、そこから先は自分でアップデートを繰り返し、自分らしいヘアデザイナーになっていく、それがMAKIRAです。
独立してよかったことは?
自分自身がイメージしていたことがカタチになったこと。スタッフが増えるにつれて、スタッフそれぞれの色がMAKIRAに溶け込み、みんなで成長できていることが、本当に良かったです。
津田さんの「究極の最終目標」教えてください!
「スタッフの幸せ」です。MAKIRAから育った美容師が、どんどん成長して、独立や結婚などそれぞれの道で幸せになることです。オープン以来、スタッフの誕生日を全員でお祝いしています。これからもこの先もスタッフの大切な日は、スタッフ全員で大切にしたい!
これから美容師を目指す方へメッセージをお願いします!
美容師は「自由で楽しい」職業です。決してラクではないですが、日々の努力が未来の大きな自分をつくると信じています。周りの状況に流されず、立ち止まらず、前を向いて歩んでいってほしい! また、もし美容師を続けるか迷っているとしたら、環境を変えることもひとつの選択だと思います。悩んでいる時間よりも、まず決めること、そして行動することを大切にしてください。